4種類の痛み方から、アキレス腱の病気が判明?
急にアキレス腱が痛みだすと、どんな病気なのか、そしてそれは重症なのか軽いのか、とても気になりますよね。
詳しいことは医師の診察を受けないと当然分かりませんが、ある程度は予測したいのが人情です。
というわけで、アキレス腱の痛み方から、どんな病気になっているのか、探ってみましょう!
<アキレス腱の痛み方 その1:アキレス腱に腫れがある、
アキレス腱全体に痛みがある場合>
1.アキレス腱自体やその周囲全体に痛みがある場合は、アキレス腱周囲炎、アキレス腱炎、踵骨骨端症の3つの可能性があります。
(詳しくは、当HPの「アキレス腱周囲炎」、「アキレス腱炎」、「踵骨骨端症」の記事をご確認下さい。)
初期は運動すると痛み、止めると消えることがありますが、運動を続けているうちに徐々に痛みが強くなって腫れや痛みが生じ、酷くなると血行障害が起き、しこりが出来ることがあります。
2.成長期の子供の場合は、「成長痛」の場合があります。成長痛とは、成長期の子供に発症する痛みを伴う病気全般を指します。(注:成長痛の医学的な病気の定義はありません)
これは、成長期の子供は身長が伸びる為、成人よりも骨端部分が柔らかくなっており、大きな負荷が加わると炎症を起こしやすくなり、成長痛が引き起こされると考えられています。
成長痛の特徴としては
1.夕方から朝方にかけて膝まわりが痛い
2.足の踵(かかと)部分が痛い
3.股関節や足の付け根部分が痛い
4.足の甲部分が痛い
があり、主に幼児期(2歳から4歳)から発症するようです。ただ、痛みは5分くらいで治まってはまた痛み出したり、30分くらい持続して痛いものの、あとは痛みを感じないなど個人差があるようです。
<アキレス腱の痛み方 その2:踵(かかと)全体に痛みがある場合>
ちょっと歩くだけで踵(かかと)全体が痛かったり、歩くとギシギシするような感覚がある場合は、アキレス腱に炎症がある場合や踵骨骨端症の可能性があります。
これは20代以降、アキレス腱自体の柔軟性が低下したことや、成長痛から来る痛みの可能性もあります。踵(かかと)が痛いと、つい踵だけを考え、踵の治療をしがちですが、アキレス腱と踵(かかと)は密接に繋がってます。
ゆえに、踵の(かかと)ではなく、アキレス腱に問題がある場合もあるので、医師の診断を受け、適切に治療するようにしましょう。
<アキレス腱の痛み方 その3:踵(かかと)周辺に強い痛みがある場合>
踵(かかと)ではなく、踵周辺に強い痛みがある場合は、アキレス腱炎症の可能性があります。アキレス腱と踵骨の接着部分に炎症が生じている為、踵周辺に強い痛みが出るのです。
<アキレス腱の痛み方 その4:踵(かかと)からアキレス腱の付け根にかけて痛みが継続的に続く場合>
この場合も、アキレス腱周囲炎やアキレス腱滑液包炎の可能性があります。運動した後や朝起きたときの歩き始めに痛みを感じ、進行すると安静時も痛みます。
更に進行すると足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎の場合だと足関節を動かす際、アキレス腱にギシギシと軋むような摩擦音が聞こえることもあるようです。
アキレス腱周囲炎が慢性化すると、歩くときや階段の上り下りでも継続的に痛み、走ったり運動すると痛みが強まります。滑液包炎が慢性化すると、腫れは堅いしこりになるようです。
アキレス腱周囲炎やアキレス腱滑液包炎ではない場合は、踵骨骨折(踵骨に負荷が掛かりすぎての疲労骨折)や足裏筋膜炎(足裏を覆っている足底筋膜組織に炎症があるもの)の可能性があります。
軽度の場合は、歩くときにズキン!と痛みが走り、踵(かかと)を付けないように歩けば、そのうち痛みは消えていきます。ただ、負荷が蓄積すると、本格的な踵骨骨折になる場合も多いようです。